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これは面白い本!・・だが、みんなには薦めにくい   

たまたま見つけたこの本、読んでみたら驚くほどオモシロイ本「死体と戦争」。
ベトナム戦争の時、日本の横須賀基地ではアメリカ兵の遺体に死化粧を施し写真撮影、
写真集を作成する仕事があったとか。それだけでも驚くのに、さらにそこからアメリカ人と
日本人の「死体」に対する価値観の違いが語られていて
アメリカでは死体も美しく存在するものであり破損した遺体でも残ったパーツ(??)を
つなぎあわせて包帯を巻き、きれいな部分のみ記録して残す、死体も演出しちゃうわけですね。
歯の矯正をびっちりやって、美のためなら整形も厭わず、インテリアもクリーンでいい香りを徹底する
アメリカの原点を見る思いでありました。
それに対して日本人は人骨があるなら破片でも拾うし、髪や指先を遺族に残すべし!という価値観。
わび、さび?質素なものでも日本人は大切にするのですねえ。
ヨーロッパなんかはさらに人間的というか、カタコンベなどで死体と共存出来るし、さらにその死体を
装飾するにまで及び。。そういうえばロココのデザインって「骨(関節)」っぽいかも?!
そんな具合に「死体」というキーワードで興味深い話が沢山紹介されていて、気持ち悪いんだけどなんとなく笑える
「誰だって死体になっちゃうしなぁ」という人間=動物であることを再認識させられた本でした。
しかしこのタイトルと表紙。。。紹介する相手を選びますぅぅ。
これは面白い本!・・だが、みんなには薦めにくい_c0177822_11163320.jpg

by ushigomegohan | 2009-04-27 11:16 | 美味しいもの

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